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日別アーカイブ: 2025年5月19日

828のつぶやき~日本と海外の規格の違い~

こんにちは!「KRS・828製作工房」ブログ更新担当の中西です。

 

さて今回は

828のつぶやき~日本と海外の規格の違い~

ということで、日本と海外の規格の違いについて解説!

 

キッチンカー(フードトラック)は世界中で急速に拡大している移動型ビジネスモデルですが、その設計・製造に関する規格や法的基準は国によって大きく異なります。日本の製造業者が海外へ進出する、または逆に海外仕様車を日本で運用する場合、これらの違いを把握しておくことは極めて重要です。


1. 法制度と許可体制の違い

項目 日本 海外(米国・EU)
許認可機関 保健所、運輸局、消防署 市・郡レベルの保健局、DMV、建築安全局など
営業許可制度 地域ごとに営業許可取得が必要(都道府県単位) 都市または州単位で包括的な営業ライセンスを取得
車両登録区分 特種用途車・貨物車扱い(構造変更申請あり) 一般商業車扱いが主流(商用車両登録で対応可能)

日本では自治体ごとに基準が異なり、構造や装備も営業地域に応じて変更が必要ですが、米国では「モバイルビジネスライセンス」一つで広範囲の営業が可能な場合があります。


2. 衛生・調理設備の違い

設備要件 日本 海外(米国・EU)
手洗い・シンク 二槽シンク+独立手洗いが原則 一槽シンクでも可(地域により要件緩和)
水タンク容量 給水100L以上・排水110%以上が一般的 給水約75L以上でも可(地域により大差あり)
内装・床材 不燃性・清掃可能素材(ステンレス・FRPなど) 一部の地域では木材・ビニール床も許容
換気設備 強制換気+グリスフィルター設置義務 換気扇程度の簡易設備でも認可されるケース有り

特に米国では、「食品の種類・調理方式」によって設備要件が細分化されており、冷蔵のみ/加熱調理あり/フライヤー使用等で許可要件が異なります。


3. 車両構造・電気・ガスの安全基準

日本

  • 道路運送車両法により、構造変更(特装車)には型式・構造審査が必要。

  • LPガス機器は消防法に準拠(消火器設置・ガス遮断装置など)。

  • 電気系統もPSE適合やアース処理が求められる。

海外(米国)

  • NFPA(全米防火協会)による「NFPA 96」などの防火基準。

  • UL規格に準拠した機器使用が主流。

  • LPガスは屋外専用タンク設置が一般的。接続方式も異なる。

欧米では製造業者が自由に設計できる部分が多く、「ユーザー責任型」の運用が中心。一方、日本は「製造段階から法令適合」が義務であるため、審査対応を見越した設計が必要です。


4. 運用思想の違い

  • 日本:法令主導型。安全性・衛生性を重視し、許認可審査が厳格。営業地域によって設備変更が必要なことも多い。

  • 海外:実用主義型。機能性を重視し、保健基準も「最小限の衛生を担保できれば可」とする地域もある。

このため、海外製のキッチンカーをそのまま日本で使用するには、構造改修が必須になることが多いです。


キッチンカー製造における日本と海外の規格の違いは、単なる設計上の差ではなく、「行政制度・文化・リスク認識」の違いを反映しています。輸出入や多国間事業を行う製造業者にとって、両方の基準を理解し、柔軟に設計変更できる体制が求められます。